先日、一年間通った養成所の卒業式がありました。

僕達は、結果的に大したものは残せなかったが、答辞という大役を務めさせて頂きました。
努力賞とでも言いましょうか、はい。でも、とても有難かった。

今思えば、コンビの色が出ていた集大成にも思えた。

店崎君は、何も飾り気のない、良く言えば真っ直ぐでシンプルな言葉を
カミカミに伝えていた。体調が万全でもっと熱く語れれば良かったが。

僕はというと、自分の中にある人格が喋り出す訳の分からぬせりふをそのまま喋った。
だから、言葉は瞬時に暗記出来た。
ウケていたが、同期のみんなが良かったと口々に言ってくれたのが嬉しかった。

謝恩会に向けて、みんなで最後の出し物を練習している時、
実感は少しもないのに、何か最後に近づいているそわそわ感。

本番の謝恩会もみんなで楽しく出来た。
とても、素敵な謝恩会だった。

一年間で僕はひたすら芸を学んでいた。
自分らの漫才を必死にやったが、それでもこの程度。

では、何を学んだんだろう。
僕は少しだけ人間的になれた気がした。
人間性を豊かにする事が芸を磨く事だと思った。
師匠が言っていた。

芸人は、格好良い。

どこかの保険の謳い文句ではないが、
これからも血のかよった漫才をしていきたい。

それが、今まで僕らに気持ちや時間、もちろんお金を使ってくれた人達へのお返しになるに違いない。

36分割ぐらいの返済になりますが宜しいでしょうか。
金利・手数料は相方が負担します。